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2022.11.29
みなさんこんにちは、企画開発のkankanです。
前回と前々回でiPhone 13シリーズとiPhone 14シリーズの違いについて書かせていただきました。
実はそこでも少し触れているのですが、今回のカメラが2眼タイプのノーマルシリーズ(iPhone 14とiPhone 14 Plus)とカメラが3眼タイプのProモデル(iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Max)が、今までとは設計が異なっています。
今回はこの2眼モデルと、Proの3眼モデルがどう違うかご紹介します。
ノーマルモデル(2眼レンズ)と、Proモデル(3眼レンズ)の違い
▼iPhone 12・iPhoen 13シリーズのノーマルモデルとProモデルの違い
今のiPhoneのフラットデザインになったのはiPhone 12シリーズからでした。
iPhone 12シリーズでいえば、iPhone 12とiPhone 12 Proは形状としてはほぼ同じ、違う部分でいえばカメラが2眼か3眼かで、カメラ周りのサイズが違うということくらいです。
中身のスペック的にもカメラ機能(Apple ProRAWや望遠、LiDARなど)や素材(ステンレスかアルミか)の差はありますが、CPUは同じA14 Bionicなので、本当にカメラと素材の差があるくらいで、基本設計はすべて同じでした。
これはiPhone 13シリーズでも同じで、iPhone 13シリーズはiPhone 13 ProのカメラがiPhone 12 Proのときと比べてさらに巨大化したので、ケースは同じものを使えなくなりましたが、基本設計はノーマルモデルもProモデルも同じ設計になっていました。
iPhone 12シリーズとiPhone 13シリーズの違いについて、詳しく説明しているブログがありますので、興味のある方はこちらをご覧になってみてください。
▼iPhoneの形状設計について
iPhoneの形状デザインについて、これは明確にAppleが提示しているわけではありませんが、アクセサリーメーカーのデザイナーとして毎年細かくiPhoneの形状を分析しているからか、ある程度の一定の法則性があるのがわかります。
これはAppleの角RのアプローチRの作り方です。
角RのアプローチRってなんぞやと思った方は、この記事で紹介しておりますので、こちらも是非読んでみてください!
では、どんな法則があるかというと、端末サイズが変わると角Rの大きさは変わるが、全て同じ曲率であるということです。
実は全て同じRに見えて、端末サイズ毎にRを変えています。
しかし画像のようにiPhone 13 miniをiPhone 13 Pro Maxと同じ比率にすると、角Rは同じ大きさになります。
この辺りちゃんと曲率を揃えているAppleの細かいデザインディテールの拘りを感じます。
つまりインチ数(端末サイズ)が同じであれば、形状のデザインは同じで、インチ数が変われば形状のデザインも変わっているのが今までの法則でした。
▼同じなのはインチ数の表記だけ!iPhone 14シリーズは、ノーマルモデル(2眼モデル)とProモデル(3眼モデル)は全く別物!
では、今年のiPhone 14シリーズを見ていきましょう。
<スペック>
カメラのスペックは除き、iPhone 13シリーズまでは、それ以外の部分は細かいスペックの差はほとんどありませんでした。しかし今回iPhone 14シリーズは、チップセットまで明確に差をつけています。
<形状・デザイン>
前述に記載した通り、ノーマルモデルとProモデルではカメラの個数とサイズが違うだけで基本設計は同じでした。
しかし今回はインチ数が同じでも端末サイズがノーマルモデルとProモデルで多少違っています。
そしてここで私が注目しているのは、4つの角のアプローチRの形状です。
今までは前述にもあるように同じインチ数なら端末サイズも同じで、形状も同じでした。
しかし今回のノーマルモデルと、Proモデルでは同じインチ数でも端末サイズが微妙に異なっており、そのことからアプローチRも違っております。
ただ個人的に面白いと思ったのが、実はiPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxは端末サイズが違うのに同じ角Rのサイズになっています。
今までのiPhoneの設計の法則性でいけば、端末サイズによって同じ曲率でも角Rの大きさは変わっていました。
なぜ今回Proモデルは、違う端末サイズなのに同じ角Rなのか…気になって、プロダクトデザイン目線でいろいろ分析をしたところ、1つわかったことがあります。
それは、Dynamic Islandから派生するグラフィックデザインに関係しています。
上記画像のように、Dynamic Islandに連動したグラフィックの動きは多数あり、どれも端末の形状と連動しています。
iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxで角Rの形状を変えてしまうと、グラフィックインターフェースとしてそれぞれの端末で用意する必要があります。
それは同じOSを使っている限り非常に手間だし難しいのもあるので、同じ角Rの形状にしてグラフィックインターフェースを統一したんだと個人的には予想します。
いかがでしたでしょうか?
プロダクトデザインから見る、非常にマニアックなiPhone 14シリーズのご紹介でした。
正直、興味のない人にとってはどうでも良いと思うところかもしれませんが、こう綺麗にパチっとハマっているものって無意識に美しいと感じるんですよね。
Apple製品がなぜかカッコよく魅力的に感じるのはこういう部分だと感じますし、このハードとソフトの連動感こそ、Appleの強みとこだわりだと私は思います。
特にProシリーズは、今までと同じようで全然違うものというのが少しでも伝わってもらえたら嬉しいです。
それでは! ビバ!
iPhoneライフを!!
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このブログを書いたスタッフ
開発
カンカン
デザイン事務所でプロダクトデザインをしていたが、主にスタイリング中心だったため、企画の立案からデザイン、生産販売まで「モノとコト」のすべてに関わりたくトリニティに入社。企画開発チーム所属だが、自分の名刺だけ"商品企画開発デザイン"と、"デザイン"が追加されているのは内緒です。
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